令和3年4月1日、県民の歯および口腔の健康を保持増進し、機能を維持向上させることを目的として、「歯と口腔の健康づくり推進条例」が施行されます。
そこで「スポーツにおける歯、口腔領域の外傷予防」について、福井県歯科医師会 荻原浩樹先生(荻原歯科医院 院長)にお話を伺いました。
<以下、福井県歯科医師会 荻原先生からのお話です>
スポーツ中の事故で、歯を失ったり、口腔に怪我を負ったりすると、食事や会話に支障をきたすだけではなく嚙み合わせが悪くなり、脳機能や運動能力にも影響を及ぼす可能性があります。
外傷予防には「マウスガード(上の歯に装着する合成樹脂でできた弾力性のある安全具)」が有効で、以下のようなメリットがあります。
*歯の破折、口腔外傷の防止
*脳震とうの防止
*顎の骨折防止
*運動パフォーマンスの向上
マウスガードにはスポーツ用品店で販売されている「既製品」と歯科医院で型取りをして作製する「オーダーメイド品」があります。既製品は安価ですが素材を歯に合わせて自分で形を整えるため装着感が劣ります。オーダーメイド品は上下の型取りをし、かみ合わせを確認しながら作製しますので装着感が良好で保護効果も高くなります。また、既製品に比べてスポーツ中の呼吸がしやすく、会話もスムーズです。
ホッケーやラグビーなど装着義務化されているスポーツも多く、高校野球などスポーツ時のマウスガード装着は一般的になりつつあります。
スポーツ時の安全安心のためぜひ積極的に装着していただきたいと思います。