サウンドテーブルテニス(STT)は、
一枚板の卓球台にネットを張り、その下を転がる金属の玉が入ったピンポン球を、
アイマスクをしてラバーのないラケットを用いて球が転がる音を頼りに打ち合う競技です。
福井STTクラブの現在の部員は14名です。
練習熱心な先輩が技を伝授してくださり、皆で切磋琢磨しながら競技力を高めてきました。
私自身、入部した頃は先輩が打ってくる球を、
アイマスクをして打ち返すことができず、辛くて練習時間が長く感じました。
全国障害者スポーツ大会ではアイマスク着用ですが、日本視覚障害者卓球連盟主催の全国大会や、
北信越ブロック大会等では、アイマスク無しの部もあります。
それらに参加するため、アイマスクなしで練習するようにもなりました。
初めの頃、全盲の先輩のサーブを拾うことすらできない私でしたが、いつしかラリーが続くようになり、
ポイントが決まるとどんどん楽しくなってきました。
大会に参加するたびに、毎回課題や目標ができました。
そして次の大会までに何とかクリアできるよう努力してきましたが、
周りの人はさらに技を極め強くなっていて、頑張っても頑張っても追いつけずにいます。
最近では、アイマスク無しの練習を続けているうちに、球の動きや音にも慣れてきて、
アイマスクをしてもラリーが続くようになり、楽しさをさらに実感することができるようになりました。
昨年の北信越ブロック大会は、福井県での開催なので成績を残したいと猛練習をした結果、
男女混合アイマスク無しの部で、本県選手が1位から3位までを独占することが出来ました。
今後の目標は、まだ手にしたことの無い金メダルを目指すとともに、
持っている力を試合時に悔いのないよう発揮できるメンタルの強化を図っていければと思っています。
最後に、クラブの練習や本県で開催される大会を長年にわたり支えていただいている審判の皆様とボランティアの皆さん、
サウンドテーブルテニスへの出会いとその面白さを教えてくれた先輩方に心から感謝しています。
私の次の世代に、このバトンを繋いでいけたらと思っています。