福井県立嶺南西特別支援学校
フットソフトボール 高橋 周
フットソフトボールとは、知的障がいのある選手9名で競技をするものです。
ソフトボールのルールを基本に、ピッチャーが転がしたボールを足で蹴って塁に出ます。守備位置や打撃の順番も同じで、一部、独自のルールが設けられています。男女や年齢の区別なくプレーできることも特徴です。
私は新採用の頃から競技に携わっており、現在では育児のため毎回の参加はできませんが、合閒を見つけては練習に参加させていただいております。
今回は選手たちとともに練習している中で
感じたことをお話させていただきたいと思います。
私が感じているフットソフトボールの一番の魅力は、
学校や性別、年齢、立場をこえてたくさんの人との
つながりを生むスポーツだということです。
福井県のフットソフトボールチームは、
嶺南東特別支援学校と嶺南西特別支援学校に在籍する
生徒やその卒業生によって構成されています。
彼らはフットソフトボールを通じて
出会った仲間とともに、体を動かすことを楽しさや
目標をもって生きることの喜びを感じながら
日々の練習に取り組んでいます。
また年齢制限も設けられていないため、
学校を卒業してからも選手としてプレーすることができます。
選手としてフットソフトボールに関わることで
チームの中に居場所を見出し、
生きがいを感じている卒業生もいます。
選手たちは、大会や練習試合、合同練習を通じて県外の選手とも交わり、
絆を深めていく場面もみられます。
毎回の練習にはたくさんの指導者が集い、
選手たちとともに汗を流し励ましあい、
ともに笑い喜びをわかちあいます。
大会が近づくと、両校で多くの先生方が
選手にエールを送ってくださり、
選手たちは誇りをもって試合に臨んでいます。
また、しあわせ福井スポーツ協会の方々や地域の人々にも
応援してもらいながら運営を続けてきました。
このように福井県のフットソフトボールチームは
たくさんの人に支えられて成り立っています。
そういう環境のなかで、
選手たちは相手への敬意や思いやりの気持ちを学んだり、
チームプレーをとおして仲間と協力することの楽しさを感じたり、
目標を達成して自信をつけたりと日々成長しています。
そういった場面を見て、
指導者自身も大切なことに気付かされたり、
彼らから学ばせてもらったりしています。
人と人とをつなぐ架け橋として
重要な役割を果たしているフットソフトボールの
存在をより多くの人に知っていただき、
今後より一層発展していくことを期待しております。